約3万人を対象としたインターネット調査により、日本人の消費生活の実態に迫る連載企画。巣ごもり需要を追い風に、急速な広まりを見せる「有料動画サービス」を取り上げる。5年前の調査結果と最新の調査結果を比べると、ランキングは様変わり。「Amazon Prime Video」が圧倒的なスコアで男女ランキングのトップに輝いた。

 マクロミル ブランドデータバンクが約3万人に実施した調査結果から、「よく利用している有料動画サービス」に着目。2016年12月実施分と22年1月実施分の男女のランキングをそれぞれ比較し、この5年間で有料動画サービスの人気がどのように変化したかを調べた。

 この5年間で大きく変わったことの一つが、「よく利用している有料動画サービス」という質問に対する回答率だ。回答率は、人々の興味関心や消費行動と連動し、その分野自体の人気や盛り上がりを示す指標と捉えることもできる。

 16年12月調査の回答率は、10~60代の男性17.3%、10~60代の女性10.8%だった。対して、5年後となる22年1月調査では、男性30.2%、女性27.2%と大きく伸びた。特に女性の回答率が急伸。16年12月調査で見られた男女間の回答率の差はかなり縮まった。

 調査対象者の1カ月の行動頻度に着目し、「オンラインでの動画デジタルコンテンツの購入・見放題定額サービスの利用」の調査結果を見てみると、16年12月調査で「利用しない」と答えたのは、男性74.5%、女性81.9%だったが、5年後となる22年1月調査では、男性全体64.5%、女性70.1%となった。新型コロナ禍で外出を制限された期間が長かったためか、有料動画サービスはこの5年間で、人々の暮らしに着実に浸透したようだ。

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