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[注目キーワード2]NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)

 分散型インターネットのWeb 3.0を支える柱の一つが「NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)」だ。NFTとは、所有者や本物であることを保証したデジタルデータまたは資産のこと。

 メタバースでは、アバター間でゲームのアイテムやメタバース内の不動産といったデジタルデータのやり取りが増えると見込まれている。ただ、デジタルデータは複製が容易であり、絵画や貴金属にある鑑定書のような制度もない。そうしたデジタルデータの資産価値を保証するのがNFTの仕組みだ。従来ある特定の発行元によるデジタル署名ではなく、仮想通貨で利用されるブロックチェーンの技術を使い、所有者や本物を証明する書類を分散記録して資産価値を担保する(図3)。NFTに対応したマーケットプレイスサイトを利用すると、出品時にNFTが生成され、ほかのユーザーに販売できる。

●NFTを用いた取引の流れ
●NFTを用いた取引の流れ
図3 NFTとは所有証明書付きのデジタルデータのこと。NFTを取引できるマーケットプレイスサイトでは、出品物に対してNFTを発行し、売買が成立すると所有者を新たな買い手に移す。証明書の内容はブロックチェーンの仕組みにより担保される
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