SDGs債発行を促進 大阪金融都市構想の戦略骨子

戦略骨子について議論する国際金融都市OSAKA推進委員会・会長の関西経済連合会の松本正義会長(左)ら=9日午後(岡本祐大撮影)
戦略骨子について議論する国際金融都市OSAKA推進委員会・会長の関西経済連合会の松本正義会長(左)ら=9日午後(岡本祐大撮影)

大阪を、海外から金融機関や人材、資金が集まった「国際金融都市」に成長させることを目指す官民の「国際金融都市OSAKA推進委員会」(大阪)は9日、あるべき都市像や行うべき取り組みを盛り込んだ戦略の骨子をまとめ、正式に発表した。同じく国際金融都市を目指す東京、福岡にはない特色をまとい、シンガポールや香港に並ぶ〝アジアの金融センター〟を目指す。

骨子には幅広いテーマを盛り込み、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」に貢献する事業の資金を集めるため社債(「SDGs債」)を出すことや、アジアを代表するデリバティブ(金融派生商品)市場を作ることなどを記した。

地域を活性化させるため、創業間もない企業の資金調達の方法を多様化することなども盛り込んだ。

海外からどれだけの数の企業を誘致するか、投資額をいくらにするかなどの数値目標は記さなかった。

推進委は骨子を踏まえて検討を進め、年度内に、より具体的な取り組みや数値目標を盛り込んだ戦略をまとめる。

国際金融都市になる目標年度は明確には打ち出していない。まずは大阪・関西万博が開かれる7年をめどに、取り組みの進み具合を確かめる。

推進委トップの関西経済連合会の松本正義会長は「骨子はブロード(広く)にまとめており、長いスパンで進めていく」と説明した。東京など他都市にない特色を打ち出すことが重要となる。

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