流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





横浜市立大学/モバイルオーダー、OMOについてスカイファームと共同研究

2022年09月07日 11:30 / EC

横浜市立大学は9月7日、同大学院データサイエンス研究科の佐藤彰洋教授と、横浜を拠点とするスタートアップ企業であるスカイファームが共同研究を実施すると発表した。

2者が昨年度実施したフードデリバリー・テイクアウトの購買データ分析の共同研究をさらに発展させ、新規事業モバイルオーダーとOMO(Online Merges with Offline=実店舗で商品を確認し、オンラインで商品を購入するシステム)におけるデータ分析の共同研究を新たに開始するもの。

コロナ禍でフードデリバリー・テイクアウトが浸透。これまでフードデリバリー・テイクアウトから生成されるデータが学術研究の対象とされたことはなかった。そこで、店外収益の可視化と商業施設や店舗の支援を目的として、令和3年度、フードデリバリーのプラットフォーム「NEW PORT」を運営するスカイファームと共同研究を実施した。

<ワークショップの様子>

昨年度は、購買データを共同で分析し、キャンペーン時における購買行動を理解するために、商品ごとの売上時系列データによる時間的推移、メッシュ統計データを用いた空間的傾向を把握。そして、共同で作成したデータ分析レポートを基に、デザイン思考に基づく商業施設を運営するデベロッパーを含めた3者によるワークショップを実施、施策の検討を行った。顧客アンケート分析による、効果検証についても共同で実施した。

<データ分析レポート>

昨年の研究成果として、データ分析レポートの共同作成、データ駆動型ワークショップなどを通じて、新たにサイトの利用者からのアクセスしやすさという問題点に気が付き、その気づきを元にした改善案と商業施設への情報提供を実施。これにより、利用者数や売上増加につながる反響があった。

<利用者を想定した顧客ジャーニーマップ>

加えて、キャンペーン実施時における注文数・売上や時間帯による内容変化、店舗分類による売上変化、メッシュ統計による商品配送エリアの把握、新規顧客とリピート顧客による違いなどをベースにした顧客ジャーニーマップなども作成。これにより、デリバリーの時空間傾向の評価が可能となり、データ駆動的なデリバリーに関する事業戦略を発見できた。

さらに、アンケートデータの集計業務支援を行い、サービス、キャンペーンに対する顧客満足度の調査を合わせて実施することで、顧客属性と購入頻度・配送先による関連性が分かった。

今後、スカイファームが新たに展開する2つの事業において、昨年度と同様の手法を展開しながら、フードコート等で開始するモバイルオーダーシステムにおける購買データの分析と、商業施設におけるOMOでの購買データの分析を新たに共同研究する。

同研究を通して、企業に蓄積されている購買データをより深く分析し、顧客満足度の向上、商業施設・店舗への支援拡大につなげていく。

■関連記事
渋谷ヒカリエ/ShinQs婦人靴売場にショールーミングコーナー展開

関連記事

EC 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧