ユーグレナ、個人所有の航空機にミドリムシ燃料
ユーグレナは29日、ミドリムシや廃食油などを原料とするバイオジェット燃料を個人所有の航空機に導入したと発表した。同社がバイオジェット燃料を導入したのは、国土交通省の保有する飛行検査機に続き2例目となる。
ユーグレナが導入したのは、個人投資家の千葉功太郎氏などが保有する民間の航空機。同日、鹿児島空港から羽田空港まで約90分にわたり飛行した。着陸後、バイオジェット燃料を導入した航空機を報道陣に公開した。ユーグレナのバイオジェット燃料を約200リットル使用した。今回搭載したバイオジェット燃料はミドリムシの油脂や廃食油から作った燃料と、従来のジェット燃料を混ぜて生成した。
ユーグレナは2021年秋をメドに、ユーグレナのバイオジェット燃料を導入した民間人所有の航空機を個人が利用できるサービスを始めると発表した。千葉功太郎氏らが保有する航空機を運営管理する会社に対し、ユーグレナがバイオジェット燃料を提供する。ユーグレナなどに申し込めば、同機体にバイオジェット燃料を導入した状態で利用できる。
足元では横浜市の実証プラントでバイオジェット燃料を製造している。25年をメドに、生産能力2000倍以上の商用プラントを建設する予定だ。世界的な脱炭素の流れでバイオジェット燃料の需要は高まっている。個人利用サービスを始めることで認知度を高め、将来的な受注増につなげる。
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