松屋銀座、阪急メンズ東京と相互送客 カード優待拡大
松屋と阪急阪神百貨店は28日、それぞれのグループの松屋銀座(東京・中央)と阪急メンズ東京(同・千代田)の相互送客を目的に、10月5日からカードやアプリの会員に互いの優待サービスを提供すると発表した。買い物する際にもう一方のカードを提示すると、カードの種類に応じて1~10%の割引を受けられる。
阪急メンズ東京のスタイリストが松屋銀座まで顧客に同行し、接客するサービスも始める。9月7日からインバウンド(訪日外国人)取り込みのための共同施策も始め、スマートフォン決済「ウィーチャットペイ(微信支付)」で両店共通のクーポンを発行している。
両社は2018年から相互送客に向けた協力を始め、外商顧客など一部のカード会員に限り、互いの店舗で優待が受けられるサービスを提供していた。ハウスカード顧客やポイントカード、アプリ会員にも対象を広げ、対象会員数はこれまでの6万人から38万人に増える。
両店の連携による売上高は22年6月までの1年間で約8000万円だったが、25年2月期に5億円への拡大を目指す。
松屋銀座は婦人服や婦人雑貨、化粧品などが強く、阪急メンズ東京は紳士向けのブランドやアクセサリーなどを強みとする。グッチやサンローランなど約35のブランドは松屋銀座に婦人向け店舗、阪急メンズに紳士向け店舗を構えており、相互送客することで顧客の利便性を高めることができるとみる。
両社は「カラーが異なる両店の連携で高い相乗効果が期待できる。銀座・有楽町エリアの魅力向上にも努めたい」としている。