BCG、日本に研究拠点 新規事業創出へ
米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は新規事業のアイデアを創出する研究組織「BCGヘンダーソン研究所(BHI)」の日本拠点「BHI Japan」を設立した。日本の国際競争力が低下する中、個々の企業や産官学が取り組むべき課題について研究する。超高齢社会でのメタバース(仮想空間)の活用法なども模索する。
BHIの地域拠点は中国に次いで2拠点目。同社の研究員が外部の専門家と協業し、新規事業の創出につながる提言をする。国内を中心とする大企業やスタートアップの経営層とも連携して研究する。
2050年までに日本が取り組むべき課題を整理した論考や、メタバースの活用法に関わるアイデアなどを8月中に発表する予定だ。産業ごとに絞った成長戦略や、ウェルビーイング(心身の健康や幸福)につながる学校教育の改革案なども今後提示していく。
BHI Japanのリーダーを務める苅田修氏は「日本がグローバル社会でリーダーシップを発揮できる余地はまだある」と指摘。「イノベーションのための知見を集約し、日本の成長力の向上とウェルビーイングの両輪で成果を出せるよう貢献したい」と意気込む。