PayPayポイント本格稼働 今秋、5大経済圏へ
ポイント賢者への道(270)
今年4月、共通ポイントを巡って大きな動きがありました。Yahoo!ショッピングやPayPayモールなどでたまるポイントが、従来の「Tポイント」から「PayPay(ペイペイ)ポイント」に変わったのです。
ソフトバンクのスマホ利用者にも影響がありました。Tポイントではなく「ソフトバンクポイント」に切り替わりました。ソフトバンクポイントはペイペイポイントに交換して使うこともできます。なお、ペイペイポイントとは、従来の「ペイペイボーナス」のことを指します。
この名称変更は重要な意味を持ちます。なぜなら、ペイペイポイントが共通ポイントのプラットフォームとして本格稼働し始めるからです。現在は「Tポイント」「Pontaポイント」「楽天ポイント」「dポイント」という4大共通ポイントがありますが、そこにペイペイポイントが加わり、5つの共通ポイントを軸にした経済圏が広がることになります。
まだ詳細は明らかになっていませんが、今年秋から加盟店の店頭でペイペイアプリのバーコードを提示することでペイペイポイントをためたり、使ったりできるようになる予定です。
従来は「この店舗ではこのポイントカード」というように使い分けが必要でしたが、最近は同じ店舗での買い物で複数の共通ポイントから選べる「マルチポイント化」が進んでいます。
例えば、4月以降はENEOSのガソリンスタンドではTポイントの他にdポイント、楽天ポイントにも対応し、自分の好きなポイントを選んでためたり、使ったりできるようになっています。
利用者にとってはより便利でお得になるマルチポイント化ですが、競争激化によって共通ポイントの淘汰もあるかもしれません。
北海道札幌市出身。1998年に法政大学工学部を卒業後、NTTに入社。社内システムやLモードの料金システムの開発などに携わり、2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。06年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。一般からプラチナまで、57枚のクレジットカードを所有。