トライアル、顔認証で決済できる店舗 AIで自動値下げも
トライアルホールディングス傘下のトライアルカンパニー(福岡市)は20日、カメラを利用した「顔認証決済」などができる店を福岡県宮若市に開業した。IT(情報技術)を使って省人化を進め、コストを削減する。同社は同様の業態を2022年中に、多店舗展開することを目指す。
新店舗「トライアルGO脇田店」では事前に顔とプリペイドカードの情報を登録すると、セルフレジで顔認証での決済ができるようになる。登録時に身分証で成人を確認すればその後は年齢確認が不要となり、無人でも酒類の販売が可能になる。当面、顔認証決済ができるのは関係者のみだが、今後は一般の消費者も店舗やアプリなどで顔認証の登録をし、決済をできるようにする。
脇田店では賞味期限が短い弁当などの売り場で在庫状況を確認するカメラやAIを使い、自動で値下げできる仕組みも導入した。電子値札を連動させて最適のタイミングで値下げし、廃棄ロスの削減にもつなげる。
同店では22年中に人件費を通常より50%削減する目標を掲げている。担当者は「小売りのDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進め、人手不足の課題を解決したい」としている。