デンソー、初のESG債 米ドル建て約550億円
デンソーは10日、機関投資家向けに米ドル建ての普通社債を5億ドル(約550億円)発行すると発表した。同社にとってESG(環境・社会・企業統治)の取り組みに使い道を絞った初の債券になる。円建て以外の社債を発行するのも初めて。調達資金は電動化や自動運転といった分野にあてる。資金調達ルートを海外に広げる狙いもある。
ESG債として海外の第三者機関から認証を得た。5年債で発行日は16日、利率は年1.239%。S&Pグローバル・レーティングからは「シングルAプラス」、ムーディーズ・ジャパンからは「A2(シングルAに相当)」の格付けを得た。
デンソーは2035年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目標に掲げ、将来は交通事故ゼロ社会の実現も目指している。電動車向けインバーターや、自動運転に必要なセンサーやカメラなどの研究開発や販売に資金を使う。
SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった略語で、国連サミットで2015年9月、全会一致で採択された世界共通の行動目標。国や民間企業の取り組みに関する記事をお読みいただけます。
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