デジタル時代の消費者行動(6) 売ることを前提にした購入
慶応義塾大学准教授 山本晶
前回、フリマアプリの登場による消費者の変化として、所有期間の短期化と、新品神話の希薄化の2つを挙げました。
消費者行動の第三の変化は、売ることを前提に買う消費者の登場です。このことは、価格や品質に加え、再販の可能性及び再販価格という新たな属性が、購買の意思決定要因に加わったことを意味します。
後に売却することを視野に入れて商品を購入する行為は、家や車など限られた製品カテゴリでは以前からありました...
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