【終了】JICA緒方貞子平和開発研究所ナレッジフォーラム(第12回)「SDGsと質の高い成長 ~誰ひとり取り残さない、持続可能でレジリエントな社会に向けて~」

掲載日:2022.06.21

イベント |

イベント内容

世界は、感染症、貧困、紛争、政治不安、気候変動に伴う自然災害の増加、格差の拡大など、複数の深刻な課題に直面しています。中でも、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の目標1に掲げられている貧困問題は、最も基本的な開発課題であり、解決のためには経済成長の実現が不可欠です。一方で、このような課題は、一定の経済成長を遂げた国でも見られ、単なる量的な成長の実現だけでは不十分であることを示唆しています。2015年に改訂された『開発協力大綱』は、重点課題の一つとして「質の高い成長」とそれを通じた貧困撲滅を掲げ、単なる量的な経済成長ではなく、「包摂的」で「持続可能」であり、さまざまなショックへの耐性や回復力に富んだ「強靭性」を兼ね備えた「質の高い成長」が必要であると指摘しています。また、SDGsを定めた国連の文書は、「我々は、持続可能で、包摂的で、持続的な経済成長、共有された繁栄および働きがいのある人間らしい仕事のための条件を作り出すことを決意する」と述べています。

このような状況を踏まえ、JICA緒方研究所では、「質の高い成長」に関する研究に取り組んできました。この度、その研究成果の一つとして、『SDGs, Transformation, and Quality Growth』と題する本が出版されました。本書は、これまでに行われてきた、国際協力の多くの事例から「質の高い成長」に関するさまざまな示唆を得ること、それに基づき「質の高い成長」を実現するための戦略とそのための効果的アプローチを考察することを目指したものです。

本ナレッジフォーラムでは、この本の著者である、細野昭雄JICA緒方研究所シニア・リサーチ・アドバイザーが、「SDGsと質の高い成長」、「産業発展/都市化と質の高い成長」などに焦点を当てて講演を行います。さらに、長い間、開発協力の実務に携わり、また、「質の高い成長」や関連するテーマについて研究を進めておられる3人のパネリストによるトークセッションにおいて、喫緊の開発課題に効果的に取り組むために、「質の高い成長」がいかに重要であるか、そして、その実現に向けた国際協力の在り方について議論します。

プログラム

17:00-17:05 開会のあいさつ、趣旨説明
高原明生 JICA緒方研究所 研究所長

17:05-17:35 基調講演「SDGs、変革、質の高い成長」
細野昭雄 JICA緒方研究所 シニア・リサーチ・アドバイザー

17:35-18:00 トークセッション
パネリスト:
細野昭雄 JICA緒方研究所 シニア・リサーチ・アドバイザー
大野泉 政策研究大学院大学(GRIPS)教授/JICA緒方研究所シニア・リサーチ・アドバイザー
広田幸紀 埼玉大学教授/JICA緒方研究所客員研究員

パネリスト兼モデレーター:
室谷龍太郎 JICAガバナンス・平和構築部平和構築室長

18:00-18:15 質疑応答、閉会

問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:荒井・梶野)
メール:ditas-rsunit@jica.go.jp

申し込み方法

このイベントは終了いたしました。

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