プライバシー保護にスキがあればユーザーはサービスから離れるかもしれない。広がり続ける保護範囲への対策に日本マイクロソフトはどのように取り組んでいるのか。プライバシー保護の「第1ステップ」に求められるサービス「Microsoft Priva」の特徴と企業が始めるべき対策が分かった。
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日本マイクロソフトは2022年9月12日にメディア向けのセキュリティ勉強会を開催した。同勉強会はプライバシー保護に重点を置いて進められた。同社が「プライバシーを『リスク』ではなく『信頼の基礎』だ」と強調する真意を聞いた。
日本マイクロソフトの中島麻里氏(政策渉外・法務本部 弁護士)は、「プライバシーが保護されない場合に責任が生じるという点はリスク管理の側面だ。しかし、プライバシー保護はリスク管理のために必要なのではなく、基本的人権として尊重されるべきものであり、プライバシーを守ることは信頼の基礎だ」と語る。
Microsoftのサティア・ナデラCEO(Chief Executive Officer)は、「企業や個人が心からテクノロジーを受け入れるとすれば、それはテクノロジーを信頼できた場合だけだ」と話し、「Microsoftが提供するクラウドサービスは顧客のデータを預かる立場として信頼が重要だ」と続けた。
Microsoftは信頼できるクラウドの枠組みとして「セキュリティ」「プライバシー」「コンプライアンス」「透明性」の4点をあげる。このなかでプライバシーについて、「データの保護だけでなく、顧客のデータに誰がアクセスしているのか。クラウドでどのように処理されるのか」などを明確化し、顧客がデータを保有し、コントロールできることを前提とした考え方を採用している。
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