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その衝動は歴史をつなぐ【川崎橘樹官衙・未来プロジェクト】

カテゴリー:伝統・文化・歴史 

main_img 達成

寄付金額 1,781,000

178.1%

目標金額:1,000,000

達成率
178.1%
支援人数
62
終了まで
受付終了

神奈川県川崎市(かながわけん かわさきし)

寄付募集期間:2023年7月3日~2023年9月30日(90日間)

神奈川県川崎市

プロジェクトオーナー

約1,300年前、律令という、日本の形を変える大きな波が川崎の地にも押し寄せ、現在の川崎市の大部分は橘樹郡と呼ばれる地域になりました。この橘樹郡の役所跡や隣接して造営された古代寺院跡(現在の影向寺境内を中心とした場所です。)が今に残る場所が橘樹官衙遺跡群です。
川崎のはじまりの場所とも言える橘樹官衙遺跡群の価値や魅力を、コロナ禍による辛い日々が去った今、全国の方々に知っていただく好機到来と考えています。
ただ、約1,300年もの間、地下で守られてきた遺跡群を、未来へと残し、川崎の歴史をつないでいくことは、非常に大変なことです。行政だけでなく、川崎市民のみなさまや、橘樹官衙遺跡群に興味をお持ちの方々が知恵を出し合い、力を合わせ、保存・活用を図っていくことで、橘樹官衙遺跡群の歴史がつながっていくと考えています。
そこで、プロジェクトの第1弾として、ご賛同いただける方々からのご寄附を活用し、古代橘樹官衙遺跡群での日常を体感してもらうため、遺跡群で働いていた人々が着ていた服を復元製作するクラウドファンディングに挑戦することにしました。
みなさまの、「歴史を未来につなごう」という熱い思い、衝動こそが、橘樹官衙遺跡群の未来を切り開く原動力となります。是非とも応援よろしくお願いします。

川崎市のはじまりの地、橘樹官衙遺跡群の魅力を発信します!

橘樹官衙遺跡群とは?

飛鳥時代の倉庫の柱跡の発掘調査状況①(上空から)
飛鳥時代の倉庫の柱跡の発掘調査状況②(南から)

橘樹官衙遺跡群は、今から約1,300年以上前、飛鳥時代から平安時代中期まで続いた古代武蔵国橘樹郡の役所跡です。

現在では往時の姿をみることはできませんが、これまでの発掘調査で税である租(稲)を納めた正倉(倉庫)やこれらを外部と区別するための区画溝等が発見されています。

古代の役所では役人(公務員)が働いていました。彼らの日常には、数多くの儀礼・儀式がありました。そして普段の生活で着ていた衣装も現在とは異なります。

地域の歴史・魅力を次世代に伝えていきたい

これまでも古代の衣装を復元製作し、それを基に「古代衣装着用体験会」等をしてきました。
しかし、限られた予算の中では製作できる数には限りがあります。
また、これまでは身分の高い人用の衣装を製作しましたが、実際に租を集める下級役人がいます。
今回は下級役人の衣装を製作し、整備工事で復元する倉のなかに租を納める姿を復元し、当時の人々の生活の実態に迫っていきたいです。

当時の人々の生活の実態に迫り、長い歴史の上に現在の私たちがいて、そして未来につながっていくことを生きた歴史として体感するために、皆さまからのご支援が必要です。
どうぞ、未来への礎の一つとしてご協力ください。

古代衣装を製作し、当時の生活を復元したい

生きた歴史を学ぶ場に!

現在、飛鳥時代後半の倉庫を復元し、みんなが利用しやすい公園へ整備中

川崎市教育委員会事務局文化財課では、平成27年3月に国指定史跡となった橘樹官衙遺跡群の保存・整備・活用を進めています。
これは、数年で終わる短期的なものではなく、30年、50年と続け橘樹官衙遺跡群があった時代の景観を復元するものです。発掘調査・史跡整備・講座等の活用事業等と文化財課の活動は多岐にわたります。

史跡整備地の整備前状況(南から)
実施設計(飛鳥時代後半の倉庫)

生きた歴史体験のため、古代衣装を製作します

写真

今回の支援は、もっと多くの人々に橘樹官衙遺跡群を知ってもらえるよう、川崎市の「宝」として未来へ継承できるよう、古代衣装を製作し生きた歴史を体感できる体験に使わせていただきます。
実際の姿を目にすること、衣装を着用することによって、現在とは異なる文化や生活の一端を感じてもらえるような事業をします。

古代衣装を製作する費用

【寄附金の使い道 内訳】
・古代衣装 7着程度:100万円

【目標金額に達しなかった場合の寄附金の取扱い】
目標金額に達しなかった場合、寄附金額に応じた古代衣装を製作します。また、目標金額以上の寄附を頂いた場合、さらに多くの古代衣装を製作するほか関連事業の費用として活用させていただきます。

取組のスケジュール

令和6年度歴史公園オープンにあわせて、オープニング関連イベントで衣装を使用します!
2023年 衣装製作
2024年 公園オープン関連イベントで使用

これまでの取組の様子

飛鳥時代の倉庫の発掘調査時の市民見学会
市民とめぐる史跡めぐり

地域の「宝」として、アイデンティティーの確立に

地元民も新住民も

川崎市は、古くから地元に住んでいる人だけでなく新しい市民が年々増加している市です。史跡めぐりを実施すると、「地域の歴史を知りたくて」と新しく川崎に居住した方の参加があります。私たちは、地元で生活する人々だけでなく、新しく川崎に居住した人々にも地域への愛着をもってもらえるよう、「川崎市に住んで良かった。」と思ってもらえるよう、「橘樹官衙遺跡群」をツールとして、地域の歴史や文化財に興味や関心を抱いてもらい、この先も川崎に住んでいただきたいです。

そして、この先の未来を担う子ども達には、「歴史・文化財」がアイデンティティー確立の一つとなり、成長していってほしいと願っています。

受験勉強での「歴史」は暗記科目として敬遠されがちです。でも、受験から離れて暗記ではなく「歴史」に触れてみてください。「税」に苦しむ姿、「祭り」で楽しむ姿、そこには私達と変わらない「人」がいて、生きてきた痕跡を感じることができるはずです。

目標数値〇〇等、すぐ目に見える成果が出るものではありません。でも、きっと私達のプロジェクトに触れていただければ、「苦手な歴史」から「少しだけ好きな歴史」になれると思っています。

「歴史・文化財」は古くて価値がないと思われがちですが、今の私達が存在する理由、未来へつなげていく理由を考えるきっかけになっていただけると信じています。

下級役人の衣装(復元製作のイメージ)

川崎市教育委員会教育長 小田嶋 満
川崎市教育委員会教育次長 池之上 健一

地域の歴史・魅力を次世代に

◆川崎市教育委員会教育長 小田嶋 満
川崎市教育委員会教育長の小田嶋満です。
この度は応援メッセージをご覧いただき、ありがとうございます。
飛鳥時代の終わり頃、川崎市の源流ともいえる橘樹郡が誕生しました。
そして、この橘樹郡の中心として整備されたのが、橘樹郡の役所である橘樹郡家と古代寺院です。
橘樹郡家は長い年月の中で失われてしまいましたが、古代寺院はその後もこの地域の精神的な支柱として、地域の人々からの崇敬を集め、現在までその法灯を伝えています。
このように歴史を紡いできた橘樹官衙遺跡群の遺跡や文化財の保護に一層注力し、
さらに後世へと伝えていくための取組に、皆様のご支援をいただきたいと考えています。

川崎市教育委員会教育長 小田嶋 満

◆川崎市教育委員会教育次長 池之上 健一
川崎市教育委員会事務局教育次長の池之上健一です。
都市化の進んだ川崎市では、遺跡や文化財を身近に感じることができない子ども達が大勢います。
遺跡や文化財といえば、奈良や京都しか思い浮かばない子ども達が、自分の身近にも遺跡があり、昔から現在まで川崎の地で人々が生活してきたことを知り、実際に昔の生活などを体験することで、歴史に関心をもち、郷土や地域を好きになって、過去・現在・未来へとアイデンティティーの確立をしていってほしいと願っています。
是非、子ども達の未来のためにもこのクラウドファンディングを応援してください。

川崎市教育委員会教育次長 池之上 健一

川崎市橘樹官衙遺跡群調査整備委員会委員
東京大学名誉教授 佐藤 信

古代の郡役所はどんな姿だったのか?

古代の郡役所は、今の市役所のように、郡司以下多様な人々がつどう場所でした。川崎市にある武蔵国橘樹郡の役所遺跡では、発掘により租税を集積した倉庫群、郡の寺院や政庁などの姿が見えてきました。倉庫建物の復元も行われます。さらに、郡役所につどう人々の衣服も製作して、古代儀式の再現により歴史を体感することは、歴史の理解につながる素晴らしいことと思います。

川崎市橘樹官衙遺跡群調査整備委員会委員 東京大学名誉教授 佐藤 信

川崎市橘樹官衙遺跡群調査整備委員会委員
東京大学准教授 松田 陽

歴史を活かしたまちづくりを!

川崎市で初めての国指定史跡となった橘樹官衙遺跡群では現在、史跡整備が進んでいます。綿密な研究調査に基づいた整備が完成した暁には、古代の役所の様子を生き生きと伝える新名所が誕生することになります。

しかし、その新名所をつかって何をするかが、実はもっとも大切です。川崎の歴史を存分に活かしたまちづくりのために、ぜひとも楽しい活動を展開してもらいたいです。

歴史を楽しむ秘訣は、過去の人々になり切って、当時の社会や文化について想像をふくらませること。古代の役所で働いていた人々の服に袖を通しながら、千年以上前にこの地でどのような生活が営まれていたかを、みんなでたっぷりと想像しましょう。

川崎市橘樹官衙遺跡群調査整備委員会委員 東京大学准教授 松田 陽

日本大学・専修大学・國學院大学の学生

古代衣装を通じて、川崎市の歴史を発信

私達は数年に渡り、川崎市の蟹ヶ谷古墳群を発掘調査してきました。複数の古墳で形成されるこの遺跡は、橘樹官衙遺跡群と関連が考えられています。橘樹官衙遺跡群は市内を代表する遺跡であり、川崎市の古代を復元する上で大切な遺跡です。

橘樹官衙遺跡群を中心とした古代衣装を復元することにより、川崎市の歴史を親しみやすい形で広げていくことが出来ると考えます。そして将来、川崎市の「たからもの」と呼べるものとなり地域の発展にも貢献するはずです。

今回の活動を通じて、様々な方に川崎市の歴史について、深く知っていただければ嬉しいです。

日本大学・専修大学・國學院大学の学生

寄附者のみなさまへ

教育委員会事務局文化財課 栗田 一生

川崎市からのメッセージ

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地域の「宝」である橘樹官衙遺跡群を未来につなげていくためには、それを身近に感じてもらうことが大切です。古代衣装を製作し、それを着用した儀式や日常を復元する本プロジェクトのご支援心より御礼申し上げます。

また歴史や文化財にご関心のある方、衣装ができる前ですが、ぜひ川崎市においでください。お待ちしています。

寄附いただくと「文化財課主催講座等参加パスポート」がもらえる!

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ご寄附をいただいた方には、
【文化財課主催の各種講座等への優先枠の確保】や
(毎回多くの方にご応募いただいているため、通年で受講が難しい人気の講義です!)
寄附いただいた方が約30人以上になった際には【寄附者対象のプレミアム講座や衣装着用体験等に参加できる2年間のパスポート】をお渡しいたします。

橘樹学連続講座
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みなさまからの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

  • 2023年10月13日 10:09

    【橘樹官衙遺跡群 クラウドファンディングの終了について(御礼)】

    このたびは、クラウドファンディング
    『その衝動は歴史をつなぐ【川崎橘樹官衙・未来プロジェクト】!』
    にご支援をいただき、誠にありがとうございました。

    おかげ様をもちまして、多くの皆様から、たくさんの応援と
    予想を大きく上回るご支援をいただき、
    職員一同、心から感謝申し上げます。

    ご支援の使い道につきましては、
    古代衣装の製作だけでなく、今後の橘樹官衙遺跡群をより多くの人々に知ってもらい、
    地域の「宝」としてさらにその魅力を発信すべく、現在検討を進めているところです。

    今後、ホームページやSNS等を通じてご報告をさせていただければと思っております。
    皆様のご期待に応えられるよう、職員一同頑張ってまいりますので、
    引続き橘樹官衙遺跡群を応援していただけましたら幸いです。

    来春には歴史公園をオープンする予定です。ぜひお越しください。
    本当にたくさんのご支援、ありがとうございました!

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神奈川県川崎市

川崎市は、戦後の日本を支えた工業地域の川崎区、緑あふれる生田緑地のある多摩区等、7区それぞれの異なる魅力があります。早くから都市化が進んだため歴史や文化財が少ないイメージを持つ方が多いですが、継続した調査研究の結果、旧石器時代から近現代まで幅広い時代で人の営みを感じる遺跡や文化財が残っていることが明らかになり、誰もが笑顔になれる「最幸のまち かわさき」を目指し、さまざまな取組を進めています。
このような本市を「ぜひ応援したい!」と思ってくださる、本市出身の方や本市の施策にご賛同くださる皆さまの想いをいただければと存じます。