F1 Paddock Club™に見る、スポーツホスピタリティという「新しいおもてなし」の形

STH Japan

近年稀にみる接戦により、俄然注目が集まっている今年のF1。伝統のモナコGPはもとより、今年あらたに始まったマイアミGPには世界中のセレブリティがこぞって来場した。彼らが滞在することもある「F1 Paddock Club」という特別な場所は、単なるスポーツ観戦の場というだけではなく社交の場であり、そのチケットは海外では売り切れ必至であるという。世界のセレブやビジネスパーソンを魅了するPaddock Club。その日本での販売を手掛けるSTH Japanのクリスティーナ・メリノ氏に話を伺った。



2022年10月9日。この日は、鈴鹿サーキットで「FORMULA 1 HONDA JAPANESE GRANDPRIX」決勝が行われる。

F1をテレビで観るか、サーキットで観るか。実は一長一短がある。テレビだと臨場感が伝わらないのがもどかしい一方、サーキットでは雰囲気は抜群であるもののレース全体を把握するのがむずかしい。

両方のいいところを体験する方法がある。
それが「F1 Paddock Club」

F1を愛する方々のための特別な観戦エリア、と謳われるとおり、レースの観戦場所はチームガレージの真上。ラグジュアリー感満載の会場の中で料理とともに大型モニターに映しだされるレースが楽しめる。臨場感を求めるなら、外に出れば、そこでは実際のピット作業が見られるし、運がよければドライバーとの出合いもある。



「いま、F1レースの人気が、世界的に急上昇しています。Paddock Clubは3日にわたる観戦チケットと、付帯サービスを商品化しています。ピットレーンウォークは普通なら出来ない体験ですし、加えて、料理やトークショーといったホスピタリティゆえ、各地のグランプリでの予約はものすごい勢いで埋まっていきます。モナコGPは、何年先までも予約済みという状況です」

そう語るのは、日本の公式代理店STHJapanで事業統括部長を務めるオーストラリア人、クリスティーナ・メリノ氏。
 
その言葉どおり、かつていくつものグランプリでPaddock Clubを体験したことのある自動車ジャーナリストは、「サーキットでは、ホームストレートや1コーナーなど、『どの席で観戦するか』によってレースの楽しみ方は大きく変わりますが、Paddock Clubは、それとはまったく次元の異なる楽しみ方ができます」と語る。



欧米では企業がまとめてPaddock Clubのチケットを購入し、接待に使うというのもよくあることだそう。日本グランプリでは、80名以上のチケットを購入すればプライベートスイートの利用も可能となる。欧米ではビジネスシーンにおいてもスポーツホスピタリティは、幅広く定着している。同様に日本グランプリでも、レースの合間にクライアントに事業の紹介をすることもできるだろう。

STH Japanは、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」の時も、同様に、企業向けにスイートを用意。日本ではじめて本格的なスポーツホスピタリティの導入に貢献した。2022 年の日本グランプリは、レースもさることながら、うまく使えばビジネスチャンスだって生み出せる。

「モニターではパドックや走行シーンが流れ、サーブされたワインを口に含み、提供される最高級の料理を楽しむうちに時間が過ぎていくんです」と前出のジャーナリストは言う。

「サーキット観戦の楽しみは、やっぱり、気候に大きく左右されるもの。暑いのは辛いし、強風や雨もうれしくない。Paddock Clubの中は全天候対応ですから、誰を連れていっても困らないでしょう。しかも、おしゃれをして出掛けても周囲から浮くことはないし。欧米では、それも楽しみのひとつと心得ている人ばかりです」



たとえば、メリノ氏の地元オーストラリアGPでは、Paddock Clubを訪れる女性の割合が全体の約40パーセントにも迫る勢いだそうだ。見せてもらった写真には、ドレスアップをして楽しそうな笑顔を見せている女性たちが写っていた。

「日本でだって同じように楽しみたいと思っていらっしゃる方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか」
メリノ氏の言葉を聞くと、たしかに、海外での生活を経験していたり、他国にパートナー企業を持っている人が増えていることを考えあわせると、日本にだって、土壌は出来ているんじゃないかと思わないでもない。


クリスティーナ・メリノ氏
Cristina Merino
世界最大級のスポーツイベントにおいて、プレミアムなホスピタリティと観戦ツアーに手掛けるSTH Japanのトラベル&ホスピタリティ部門事業総括部長を務める。ラグビーワールドカップ2019 ™や東京2020オリンピックの公式ホスピタリティ等を指揮。また、「F 1 Paddock Club」の日本市場での展開のためF1と複数年の契約を手掛けるなど、幅広い分野で活躍。

STH Japan
03-4520-6976 
10 : 00 – 17 : 00 (月~金)
〒153-0064 東京都目黒区下目黒1丁目8 - 1 目黒アルコタワー7階
info@sthjapan.com 
https://events.sthjapan.com


文:小川フミオ Words:Fumio OGAWA

文:小川フミオ Words:Fumio OGAWA

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