鋤田正義

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鋤田 正義(すきた まさよし、1938年5月5日 - )は、日本の写真家スチールカメラマン撮影技師福岡県直方市出身。

経歴[編集]

日本写真映像専門学校卒業後、棚橋紫水に師事。大広、デルタモンドで広告分野における実績を築き1970年にフリーとなる[1]T・レックスに関心を抱き単身渡英し、独自の撮影に成功。同時にデヴィッド・ボウイとも出会い[2]、撮りためた中の一枚が『英雄夢語り (ヒーローズ) 』のジャケット写真に採用される。

日本国内でもドキュメンタリー・広告・映画・音楽の分野で活動[3]。広告の仕事で知り合った杉山登志からは、本人のポートレートを撮ることを唯一許された。現在残されている杉山の写真のほぼ全ては鋤田の手によるもの、無数のカセットテープで築いた巨大ロボットにYMOが入っているCMなど。映画・映像分野では『書を捨てよ町へ出よう』などで撮影監督を担当したほか、是枝裕和作品などのスチールも手がける。音楽分野ではイエロー・マジック・オーケストラ忌野清志郎シーナ&ザ・ロケッツ高中正義などを対象にした作品を残している。

近年も国内外で写真展を開催。2012年に渋谷PARCOで開催された鋤田正義写真展「きれい」からはシリーズ化されており、2013年11月の大阪心斎橋ビッグステップで開催の鋤田正義写真展 SOUND & VISION + きれい」[4]ではこれまでのシリーズ作品に加え、未公開作品も含む300点を展示。また、大阪開催に因んで2012年に死去した桑名正博の写真のコーナーも設けられている。デヴィッド・ボウイ然り、撮影したアーティストとは厚い信頼関係を結ぶことも多く、開催された写真展では著名なアーティストがプライベートで足を運んでいることも話題となっている。

主な作品集[編集]

主な展覧会[編集]

  • 1972年 「T.REX写真展」西武百貨店渋谷店(東京)
  • 1992年 「PICTURE SHOW写真展」キリンプラザ大阪(大阪)
  • 1999年 「ワンダフルライフ写真展」ロケット(東京)
  • 1999年 「T.REX写真展」ギャラリー・ル・デコ(東京)
  • 2002年 「MARC BOLAN & T.REX The Essential Collection」写真出品 プラウド・ギャラリーズ(ロンドン)
  • 2009年 「Who shot Rock&Roll」ブルックリン・ミュージアム参加(ニューヨーク)
  • 2010年 「YELLOW MAGIC ORCHESTRA×SUKITA 未発表写真展」 ギャラリー3331 Arts Chiyoda(東京)
  • 2011年 「東京画」KLEE Inc.写真展参加(東京)
  • 2012年 「東京画」(ニューヨーク)
  • 2012年8月25日〜9月17日 鋤田正義写真展「きれい」 パルコミュージアム 渋谷パルコ(東京)
  • 2012年8月11日〜9月30日 鋤田正義展「SOUND & VISION」東京都写真美術館 地下1階展示室(東京)
  • 2013年3月23日〜8月11日 「Masayoshi Sukita:Photographs of David Bowie by 1972 to 2002」(ロンドン)
  • 2013年9月27日〜10月14日 鋤田正義写真展「きれい」パルコファクトリー 福岡パルコ 8F(福岡)
  • 2013年9月27日〜10月27日 「RETROSPECTIVE SOUND & VISION スペシャルインスタレーション」 イムズ地下2階・プラザ(福岡)
  • 2013年11月23日〜2014年3月2日 「RETROSPECTIVE SOUND & VISION スペシャルインスタレーション」 心斎橋ビッグステップ(大阪)
  • 2018年4月3日〜5月20日 鋤田正義写真展 IN NOGATA 2018「ただいま。」[5]
  • 2021年4月3日〜4月24日 時間~TIME BOWIE×KYOTO×SUKITA 鋤田正義写真展[6]

映画[編集]

SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬
鋤田とその被写体、および周辺の人物が出演するドキュメンタリー作品。相原裕美監督。

脚注[編集]

外部リンク[編集]