Amazonスポンサー広告　広告３種の基本と今日から使えるポイント

Amazonでの売上拡大に向けて広告運用を検討しているものの「広告に抵抗がある」「広告運用の知識がなく手を出しにくい」「具体的にどのような効果があるのかイメージがわかない」といった印象を抱いているEC事業者は少なくない。そんな方々のために、Amazon Ads担当者にスポンサー広告３種（スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告・スポンサーディスプレイ広告）の基本や特長、運用のポイントについて話を聞いた。

Amazonスポンサー広告とは？

Amazonスポンサー広告はAmazon広告の中でもセルフサービスで使うことができる広告ソリューションを指します。セルフサービス型広告はAmazon.co.jpで商品を販売している販売事業者様がご自身の管理画面で作成・運用可能な広告タイプとなっています。

Amazon.co.jp内で出品中の商品やブランドを関連性の高いお客様に紹介でき、それぞれ販売事業者様の目標にそって広告を運用いただけます。広告を表示する商品や関連ワードの設定に応じて、Amazon.co.jpでお買い物をするお客様の検索ワードが連動して表示されます。

例えば、運動靴を出品している販売事業者様の場合、「運動靴」に関連するキーワード、商品の特長に関するキーワードなどを広告作成時に設定することで、運動靴を探し求めるお客様にうまく広告を表示してアプローチすることができます。スポンサー広告を使うことで、販売事業者様のブランドや商品を既にご存知のお客様だけではなく、類似商品をお探しのお客様や、商品やブランドの魅力をまだ知らないお客様にもアピールできる機会の創出に繋がります。

――広告の運用や効果測定は簡単にできるのでしょうか

Amazonスポンサー広告を使うにはあらかじめAmazon.co.jpで商品を販売していることが必要ですが、その場合、簡単なステップかつその日中に広告運用を開始できます。スポンサー広告の中でもスポンサープロダクト広告については、販売事業者様の商品の広告をAmazon.co.jpで目につきやすい場所に表示できます。

広告キーワードの設定においてはマニュアル操作を必要としない、商品に適した検索キーワードをAmazonのシステムが自動的に選定する「オートターゲティング」という機能を選ぶことで、広告運用未経験の方でも簡単に始められます。また、管理画面の使い方や、広告戦略などについて理解を深めていただくためにさまざまな学習コンテンツもご用意しています。

スポンサー広告は長期契約を要さないうえ、少額の金額から始められるのが魅力です。スポンサー広告ではキーワードを設定する際に入札額を決めていただきます。広告費用はクリック課金制のため表示された広告が商品を探し求めているお客様にクリックされたときのみに発生します。売上目標に合わせて十分な予算を確保いただく必要はありますが、最初は１日数百円のように小規模で試すことも可能です。まずは少額からスタートし、進捗や成果を確認しながら予算の引き上げなどを検討されることをおすすめします。

また、売上、クリック率、広告表示回数（インプレッション）などのパフォーマンスの指標を簡単に確認できる機能も備えているため、広告がビジネスに与える直接的な影響も測定できます。単純に売上拡大を促進するといってもさまざまなアプローチがあります。インプレッションや商品詳細ページの閲覧数、または再購入につながるリピーターの獲得など販売事業者様それぞれの課題に合わせて戦略を練ることができます。

――Amazonスポンサー広告の３種とそれぞれの違いについて教えてください

Amazonスポンサー広告には「スポンサープロダクト広告」「スポンサーブランド広告」「スポンサーディスプレイ広告」の３種類があります。

スポンサープロダクト広告

スポンサープロダクト広告は、商品詳細ページへお客様の流入を促進することや、個々の商品の売上拡大を促進するのに適しています。販売事業者様はAmazo.co.jpで販売している商品をショッピング中のお客様に宣伝できます。Amazon.co.jp内で商品を探しているお客様が商品検索した際、検索結果一覧の上部などの目立つ掲載枠に広告が表示されます。

掲載する広告は設定するキーワードに沿って、関連性の高いお客様に表示される形式になっています。キーワードの設定方法には大きく２種類あります。

広告運用が初めての方には先ほども紹介した「オートターゲティング」という機能をおすすめしています。この機能は広告対象となる商品と関連性の高いキーワードを自動的に設定します。お買い物をするお客様の検索ワードとマッチするようなキーワード設定を自動で行います。短時間で設定できるだけではなく、設定されたキーワードは重要なインサイトとして販売事業者様にご活用いただけます。

既存のお客様をよく理解し、既にキーワードの目途がついている販売事業者様に関しては、「マニュアルターゲティング」という機能をおすすめします。販売事業者様自ら、商品ごとのキーワードを選択・設定いただける機能となっています。

広告は入札額に沿ったオークション制で表示されます。管理画面で入札額とキャンペーン予算、広告パフォーマンスなどをご確認いただけます。設定した広告はAmazon.co.jpのデスクトップブラウザとモバイルブラウザのほか、Amazonモバイルアプリでも表示されます。Amazon.co.jpでお買い物をされているお客様が広告をクリックすると、対象となる商品の詳細ページが表示されます。

スポンサーブランド広告

スポンサーブランド広告は、販売事業者様の所有するブランドとそのブランドの商品の認知度の強化をサポートし売り上げ拡大を促進するのに適しています。

スポンサープロダクト広告は商品ごとに広告が作成されますが、スポンサーブランド広告の場合、広告クリエイティブ（画像や動画）内にカスタマイズした見出しとロゴを表示できるうえ、同じブランドで扱う商品から最大３点までの商品を一度に宣伝できるという特長があります。

ブランド自体の認知度向上や、複数の商品から成り立っているブランドの商品ラインナップを紹介したい場合におすすめです。広告は商品を探し求めているお客様が検索した際の結果ページに表示され、広告をクリックしたお客様を商品詳細ページや販売事業者様が所有するブランドのストア*に誘導します。こちらの広告もAmazon.co.jpのデスクトップとモバイル両方で表示可能です。ロゴやイメージ画像だけでなく動画広告の形式でもご活用いただけます。

スポンサーディスプレイ広告

スポンサーディスプレイ広告は、セルフサービス型のディスプレイ広告です。Amazon.co.jpのトップページ、商品詳細ページ、商品検索結果ページ等に表示されます。スポンサーディスプレイ広告は、広告掲載商品に関連する商品カテゴリーに関心を示したお客様や、商品詳細ページを閲覧したものの購入に至らなかったお客様に働きかけるのに役立ちます。

広告クリエイティブは、スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告と同じく、対象となる商品詳細ページの画像が自動的に使用され、価格設定、プライムマーク（プライム配送特典を利用できる商品のマーク）、商品レビューの星の数、商品詳細ページに誘導する「今すぐチェック」ボタンなどが含まれ、お買い物をするお客様が簡単に閲覧、そして購入できるようになっています。カスタム商品画像を使用すると、背景色やデザインを含む独自の画像をアップロードでき、ブランドや商品のストーリーを伝えるのに役立ちます。

*ストアについて
Amazon.co.jpで既に商品を販売いただいている販売事業者様の中でも、「Amazonブランド登録」に登録している販売事業者様向けの無料のセルフサービス機能で、ブランドや商品ライン全体の宣伝として特設のストアページを作成いただけます。動画やブランドストーリーを加えて、カスタマイズすることも可能です。

――すぐにでも始めたい人は何を知っておくべきでしょうか
広告開始の環境さえ整っていれば簡単に設定・運用いただけるのがスポンサー広告の魅力です。すぐにでも始めたい方はぜひAmazonのセラーまたはベンダーアカウントより広告アカウントを立ち上げていただき、実際に管理画面を触ってみてください。よくある質問をまとめたご利用開始ガイドに沿って進めていただくことも可能です。（ご利用開始ガイド）

何より小規模な予算から試していただけるのでまずはスポンサープロダクト広告を試しつつ、販売事業者様の課題や目的に合わせてスポンサーブランド広告とスポンサーディスプレイ広告も戦略に組み込んでいただければと思います。

ご自身で学べる学習コンテンツや、オンラインで開催するセミナーも日々開催しています。特にオンラインセミナーではトピックごとのレクチャーの後、その場でご質問にお答えしていますので、直接担当者に話を聞ける良い機会としてご活用ください。オンラインセミナーガイドはこちら